うつ病など精神疾患での薬の大量処方の実態

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うつ病などの薬はたくさん飲めば効果が期待できるのでしょうか?

実際の所どんなふうに考えられ、行われているのか知りたいと思います。

少なくない精神科医の間違った思い込みと薬の処方の仕方

うつ病などの薬はたくさん飲めば効果が期待できるのでしょうか?

実際の所どんなふうに考えられ、行われているのか知りたいと思います。薬は増やすほ

ど効果が増すという思い込みから、どんどん薬を増やしていくことに原因の発端がある

と言われています。

そのため、求める効果の有効量、どの程度の量で効果がどう変わるかといった用量依存

性、あるいは毒性や副作用といった薬に関する基本的な知識を考えずに処方されてしまいます。

多剤にするだけで症状が改善するということはなく、これはとても不適切な処方と言わ

ざるをえません。

精神病院での信じがたい薬の社会保険システム

精神病院では、入院日数が長くなるほど、あるいは薬を使うほど病院の収入が増えると

いう社会保険のシステムにより、多剤化、大量化、高力価化が促されていきました。

そのため、標準的な投与量で効果が不十分な場合に、安易に多種・多量の薬を使うこと

が常態化していきます。

そうなると減量が容易ではなく、具体的な減薬の方略も持たない状態で半永久的に投薬

が行われるようになってしまいます。

その代表的なものでは、急速大量抗精神病薬飽和療法 (Rapid Neuroleptization) という、

抗精神病薬を大量に投与する治療法です。

1980年頃には有効性が否定されており、英国国立医療技術評価機構 (NICE) では禁止勧

告まで出しています。

うつ病などの薬の減量を困難にする危険性

薬が多剤・大量で用いられた後の減量は簡単ではありません。

各薬剤には離脱症状があり、抗精神病薬離脱症状抗うつ薬離脱症状、精神刺激薬

離脱症状気分安定薬離脱症状抗不安薬離脱症状睡眠薬離脱症状としてよ

く知られているもののほかにも、副作用なのか、離脱症状なのか、あるいはもともとの

疾患の症状なのかが識別困難な症状もあります。

また各薬剤間で作用を増減させる相互関係があり、増減した薬剤以外の薬剤によって副

作用が増強されたり離脱症状が出現したり、または元の疾患が再発したりする可能性が

あります。

副作用や離脱症状が疾患と誤診される可能性もあり、そのような場合にはさらに薬が追

加されることになる場合もあります。

薬によっては自殺の危険性を高める可能性

自殺の危険性を高めるかどうかについての議論があります。

抗不安薬睡眠薬に用いられるベンゾジアゼピン系の薬剤が自殺の危険性を高めること

が報告されており自殺の危険性のある抗うつ薬の賦活症候群や抗精神病薬による自殺関

連行動が生じる懸念については日本でもそれぞれの薬の添付文書に記載されています。

気分安定薬として用いられる抗てんかん薬のアメリカでの承認試験からは、自殺および

自殺企図の危険性を増加させることが見いだされその旨が添付文書に記載されていま

す。

うつ病などこれからの効果的な薬の処方に期待

精神疾患の薬は対症療法が主であって、元の疾患を完治させる薬は少ないと言われてい

ます。

また、薬による危険性と利益についての理解に基づいた安全かつ有効に薬を使用するた

めに過剰投与・多剤投与・不十分なモニタリングなどに改善の余地があり、今後の大き

な課題と言われていますので、良い方向に進んでいくことに期待したいと思います。